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例大祭で再び「信玄衆誓詞」が奉納されました


 徳川家康公400年祭の年の今年の例大祭が、この16日に、武田家第16世当主の武田邦信様、歴史学者である静岡文化芸術大学教授の磯田道史様のご参列のもと、斎行されました。

 今年の例大祭で、天正10年(1582年)に、当神社に奉納され、その後、第2次世界大戦の戦禍を被り失われたままだった「信玄衆誓詞」が70年ぶりに戻ってきました。

 「信玄衆誓詞」は、武田勝頼を自害に追い込んだ後も、最強の軍隊と言われた武田軍を徹底的に壊滅させようとしていた織田信長が、本能寺の変で倒れた状況の中、家康は信長とは対称的に、武田家の家臣団を自分の軍に受け入れることとし、その際に、武田家家臣団に提出させた起請文(きしょうもん)と呼ばれるもので、家康への忠誠を神仏に誓い、800人以上の家臣が、家臣団ごとに、署名血判をし、当神社に奉納したものです。

 これは、家康にとっても、また日本の歴史上、重要な意味を持つとされるものであり、その後、この武田家家臣団の多くが、井伊直政(再来年の大河ドラマ井伊直虎の子)の軍に入ったことで、井伊軍は最強の軍隊となって(「井伊の赤備え」)、家康の天下取りに大きく貢献していくこととなります。(このことで、井伊直政は、のちに徳川四天王と呼ばれることとなります。)

 この「昨日までの宿敵」徳川家と武田家を強く結んだ、当神社に奉納された「信玄衆誓詞」の写しが、国立公文書館に保管されているため、今回、それをベースに、瀬下洋子様に「信玄衆誓詞」お書きいただき、折金紀男様の装丁で、奉納していただいたものです。心を込めて書いていただいた信玄衆おひとりおひとりのお名前を見ていますと、そこにある、おひとりおひとりのそこに至るまでの劇的な人生とそこから今に繋がっている何か圧倒的なものを感じ、心を揺さぶられます。

  例大祭に先立ち奉納していただき社殿に掲げてある書家の和久田桂園様による「信玄衆誓詞」をモチーフにした、内容と対極を成すような、限りなくしなやかで優しい書も、例大祭の中で、奉納の儀を行わせていただきました。

 今回、奉納されたものにつきまして、ご興味のある方は、社務所までご連絡ください。


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